WILDSWANS GINZA NEWS2

日によっては少し暑さを感じますが、5月は過ごしやすく味覚も冴えるシーズンです。銀座のWILDSWANSの直営店から旬なお知らせです。

WILDSWANSの直営店がある銀座周辺では気温が少しずつ上昇しつつあり、春から夏への移ろいを感じる今日この頃です。味覚の秋とまではいきませんが、比較的過ごしやすいこの時期も食べ物や飲み物がおいしく感じます。先日もインスタグラムで投稿をさせて頂きましたが、WILDSWANS support&galleryに新しいワインが入荷しました。また、以前からNEWSなどでもご案内しているようにWILDSWANSの直営店では革製品以外にも様々な商品を取り扱っています。その一つがワインをはじめとする酒類ですが、少しずつ展開が増え、現在ではワインだけでも16種類を取り扱っています。

今回ご紹介するのは、「LION（リオン）」という名のワインです。LIONのご紹介の前にこちらを生産するデスパーニュ家について触れなければなりません。デスパーニュ家はボルドーの地で200年以上前から10世代に渡ってワイン醸造の伝統を受け継いできた老舗シャトーです。代表的なワインの「モン・ペラ」は、ドイツのワイン専門誌『ヴァインレーゼ』にて、5大シャトーであるシャトー・ラフィット・ロートシルトやシャトー・マルゴーよりも味を高く評価された逸品です。デスパーニュ家は、高級ワインの主要生産地として知られるボルドーを拠点としながら、品質と価格のバランスが取れた上質なワインを数多く生産しています。また、「モン・ペラ」は、日本のみならず世界中で愛読者が存在する漫画「神の雫」でも取り上げられ、話題性とコストパフォーマンスも相まって現在でも高い人気を誇ります。「モン・ペラ」に比べて、生産及び販売規模が小さなLIONはまだ知名度の低いワインです。しかし、ワインの完成度として見れば「モン・ペラ」に勝るとも劣らない実力を持ちます。デスパーニュ家は「モン・ペラ」だけでなく複数のワイナリーを所有していますが、その中でも一番小さなワイナリーがLIONを生産するリオン・ボーリューです。ボルドーとしては小規模なワイナリーですが、畑の面積は約10ヘクタールああることから、品質の保持や数量の安定性という観点から非常に理想的な規模と言って差し支えないでしょう。日本国内の流通面において、モン・ペラは多チャンネルで広く容易に買い求めることが可能である一方、リオン・ボーリューはボルドーワインとしては珍しく一般にはほとんど販売されておらず、“ヒットメーカー”デスパーニュ家の秘蔵っ子的なワイナリーになっております。

○CHATEAU LION BEAULIEU GRAND VIN BLANC 2018（シャトー・リオン・ボーリュー・グランヴァン・ブラン2018）・・・4,400円（税込）

アペラッション (AOC)　ボルドーブラン

70 % ソーヴィニヨンブラン　30 % セミヨン

アルコール度: 14,24 %

梨・レモン・トロピカルフルーツのはっきりとしたアロマに微かな樽香、生き生きとした力強さが特徴的です。焼き魚との相性が抜群ですが、バスク風鳥肉料理やカレーにも合います。

○CHATEAU LION BEAULIEU GRAND VIN ROUGE 2019（シャトー・リオン・ボーリュー・グランヴァン・ルージュ2019）・・・4,950円（税込）

アペラッション (AOC)　ボルドールージュ

ブレンド　85 % メルロ　15 % カベルネ・ソーヴィニヨン

アルコール度: 13,7 %

深紅のルビー色と赤い果実やコショウ風味が特徴的な逸品。絹のように柔らかなタンニンで子羊のスペアリブなどグリルした肉やチーズと良く合います。

一般にボルドーワインでは、樹齢が高く条件に恵まれた区画のブドウを新樽で長期熟成させたファースト・ワインと、若い樹齢や区画の立地条件、収穫開始前半のブドウなどに由来し樽熟成期間も短・中期に留めたセカンド・ワインをつくります。ファーストはボディが豊かでスケールが大きく長期の熟成を期待する看板ワイン、一方セカンドはフレッシュ感を湛え、飲み頃も早く迎え、価格もリーズナブルです。こうして同じワイナリーの同じ畑でも、キャラクターや用途、価格の異なる2種類のワインが出来上がります。このリオン・ボーリューも同様に赤・白ともファースト、セカンドがあり、今回ご紹介している「グラン・ヴァン」シリーズはファーストワインに相当します。厳選された区画で収穫されるブドウを用いた完成度の高いワインで、テロワール（ブドウ畑を取り巻く自然環境要因）の特徴をよく表現しており、名手デスパーニュ・チームの優れたノウハウが光る作品です。