彩り鮮やかなノボナッパのバッグコレクションから、トートバッグのDRUCKERが登場します。
2022年8月に先行受注で展開していたノボナッパのバッグが完成しました。非常に好評を頂いたことから、先行受注品以外にフリー在庫分のご用意もさせて頂きましたので、こちらのNEWSで改めてご紹介します。ノボナッパは、世界的な一流メゾンにも皮革を供給するフランスのHAAS社が生産する皮革です。今回メイン素材で使用するノボナッパは、フランス産の良質な原皮をタンニン鞣しとクロム鞣しの2つを併用した「コンビ鞣し」で仕上げています。2つの鞣し方法の利点をミックスさせるコンビ鞣しですが、一口にコンビ鞣しと言っても鞣し剤の配分などはタンナーや皮革ごとに異なるため、その仕上がり具合も様々です。
そんなコンビ鞣しで仕上げたノボナッパは、一見すると上品な表情ですが、HAAS社では限りなくタンニン鞣しに近いコンビ鞣しを採用することで、皮革表面には原皮段階から残るシワ、キズ、血筋、シミ、色ムラなどが見られます。しかし、この特殊な製法を用いることで、高い強度を保ちながら上質なタンニン鞣し革で見られるような、美しいエイジングをお楽しみ頂くこともできます。またノボナッパは、フランスらしい芸術的なカラーリングも見どころの一つです。一般的にタンニン鞣しの皮革は、クロム鞣しの皮革に比べてよくエイジングすることが知られています。一方タンニン鞣しの皮革に比べてクロム鞣しの皮革は、より鮮やかな色合いが生成されます。このようにHAAS社では独自のコンビ鞣しを採用することで、タンニン鞣しとクロム鞣しのメリットを最大限生かした、優雅で丈夫なノボナッパというオリジナリティあふれる皮革を生産しています。
〇トートバッグ・NOVONAPPA / DRUCKER(ドラッカー)・・・132,000円（税込）
カラー：NOIR、GRISSTONE、MARINE、AUBERGINE、PETROLE
サイズ：H 32(ハンドル含む場合はH 54）x W 50 x D 15.5cm
重量：約1.2kg
2010年に誕生したDRUCKERは、豊富な容量と革を贅沢に使用したボディが特徴のトートバッグです。こちらもサドルプルアップをはじめ、その時々でWILDSWANSと馴染みの深いレザーを用いて製作されてきました。一般的にトートバッグは、カジュアル寄りのバッグとして認識されますが、WILDSWANSでは選りすぐりのレザーをDRUCKERのメイン素材に用いることで、オンオフ兼用で対応が可能なトートバッグに仕立てています。
しかし、DRUCKERに使用するレザーには高いハリ感とコシ感が要求されます。実際のところ世の中には、こうした条件に見合うレザーは少なく、そしてWILDSWANSでDRUCKERの製作に用いてきたレザーは、近年軒並み供給が不安定となってしまいました。こうした事情により、ここ1~2年は定番アイテムのDRUCKERすらも満足に製作ができなくなってしまいましたが、DRUCKERの製作に必要な要素を満たすノボナッパと巡り会えたことで、数こそ少ないものの数年ぶりにまとまった数のDRUCKERを製作することができました。
メイン素材のノボナッパは、”タンニン鞣し近いコンビ鞣し”を採用することで自然な風合いが損なわれないように仕上げています。このため原皮から残るシワ、キズ、シミ、色ムラなどがほぼそのまま残りますが、DRUCKERのような大きな板面では、こうしたノボナッパの豊かな風合いを存分にお楽しみ頂けます。また、ナイロンなどと異なる自然素材の「革」であるノボナッパは、高い耐久性をキープしながら使う方の体のラインに合わせて少しずつ形を変えていきます。
外装にポケット等のパーツは付属しませんが、その分シンプルで迫力のあるディテールが引き立ちます。一方で、補強の役割を果たすハンドルの根革パーツや収納量を調節する両サイドのストラップなど、デザインと機能性を両立したパーツを随所に採用しています。ちなみに根革パーツはノボナッパの革を2枚重ねて製作しています。目立ちにくいパーツかもしれませんが、時間と手間をかけて製作しているこだわりのパーツです。
本体の底の部分は「はかま」と呼ばれる特殊なパーツで、本体とは別に製作した後に本体と合体させています。この仕様によって、重い荷物を収納した際も安定した持ち運びを実現します。
また、自立型のトートバッグ・DRUCKERは、本体の底に鋲（びょう）を5つ打ち込んでいます。こうすることで、地面や床に直接革が触れることなく自立する仕組みです。
トートバッグ・DRUCKERにおいて重要なパーツは他にもあります。それはハンドルです。DRUCKERは、WILDSWANSが選りすぐりのレザーを用いて製作するアイテムですので、ハンドルにも本体と同じレザーが採用されています。そして「丸持ち手」と呼ばれる仕様で職人が1本1本丁寧に製作しています。具体的には内部に芯材を入れて丸みが出るように革で包み縫製をかけます。この特殊な製法とノボナッパの質感も手伝って、手に馴染みやすいハンドルが出来上がります。なお、DRUCKERのハンドルは肩掛けにも対応しています。厚手のコートと合せることも想定しているので、余裕を持ったサイズで設計されています。
メイン収納部の留め具は本体中央上のホック1点のみです。こちらのホックはDOCUMENTにも採用している強力なホックですので、簡単には開きません。なお、ホックにはさりげなくWILDSWANSのロゴが刻印されています。また、ハンドルに接合される金具にもWILDSWANSのロゴが確認できます。
収納部はWILDSWANSのオリジナルコットンがあしらわれています。「袋縫い」と呼ばれる製法により底を引っ張って外に出すことができるので、お手入れしやすい構造です。
WILDSWANSのロゴが刻印された革パーツの上にはインナーポケットのファスナーがあります。ちなみにこちらのファスナーもYKKのエクセラを採用しています。また、反対側には大きさの異なるオープンポケットを2室ご用意しています。
こちらのエイジングサンプルは、数か月使用した多機能コインケースのNOVONAPPA / TONGUE(GRISSTONE：グレイストーン※画像右）です。画像左の使用前のGRISSTONEと比べて全体に色味が濃く、艶が現れています。
ノボナッパにより高い耐久性を維持しながら、優雅で気品のある新しいDRUCKERは、WILDSWANSの直営店である銀座のWILDSWANS support&galleryとWILDSWANS Online Shopにて発売中です。ビジネスにもカジュアルにも対応する、汎用性の高いトートバッグです。
