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Music for new year holidays

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2018年が終わろうとしています。

今年を振り返ると何より印象的だったのは異常気象です。

かつては東京も大雨による河川の氾濫など、気象による大きな災害がありましたが、インフラが整備されたことで平成の30年間は安心して生活することができました。しかし今年は初めて身の危険を感じるレベルの猛暑を体感したことで、地球温暖化という問題に真面目に向き合おうと思いました。

異常気象を引き起こす地球温暖化の原因は二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスです。これらの削減に個人でできる最も効果的な方法としてあげられているものがいくつかありますが、僕はこの中の「車なしの生活をする」ということを選びました。今の自分の生活に必ずしも必要ないと思ったからです。

車が好きで、特に旧車のデザインに魅了され、これまで排気量が多く燃費の悪い、いわゆる環境に優しくない車を20年間乗り継いできました。車を所有しているという自己満足も強かったため決断にはかなり悩みましたが、近々40歳を迎えるにあたり自分の中で何かを変えたい、変えなければという思いの方が強くなったのです。まずは小さな一歩ですが、来年が少しでも良い年になることを祈っています。

 

さて慌ただしかった師走もようやく落ち着いてきた頃でしょうか。今回は年末年始にのんびりと聴きたい音楽を紹介いたします。

 

 

Nina Simone / Here Comes the Sun (1971年)

まずはアメリカのジャズシンガー、ピアニストであるニーナ・シモンです。タイトル曲「ヒア・カムズ・ザ・サン」はもちろんビートルズのカバーです。僕はこの曲が大好きで、子供の頃父親のビートルズのレコード「アビーロード」のB面ばかりを聴いて育ちました。燦々と降り注ぐ夏の太陽の日差しの記憶しかないのですが、ニーナ・シモンバージョンは冬の柔らかい日差しのような、優しい温もりを感じられる雰囲気なのでこの時期に愛聴してます。このアルバムはスタンダードではなくポピュラーミュージックのカバーが中心で、ボブ・ディラン「ジャスト・ライク・ア・ウーマン」やシナトラの「マイウェイ」あたりが有名曲ですが、ニーナ・シモンが演るとニーナ・シモンのオリジナルになってしまう素晴らしい内容です。特にアルバム最期を飾る「マイウェイ」は後半ボンゴ(パーカッション)の乱れ打ちとなり、強烈な印象を残す格好良い曲です。

 

Van Morrison & The Chieftains / Irish Heartbeat (1988)

ヴァン・モリソンはイギリス北アイルランド出身のミュージシャンで昔から大好きなのですが、このアルバムは1962年結成のアイルランドの国民的バンド、チーフタンズと共演したアルバムです。

少し話は逸れますが数年前に行われた一般投票で、イギリス人が最も好きなクリスマスソングとして1位に選んだ曲はポーグス(The Pogues)の「Fairytale of New York」でした。ポーグスはアイルランドの伝統音楽、ケルト音楽の要素をパンクロックに持ち込んだ人気のバンドですが、この曲はパンクとか関係なしに皆に愛される名曲です。毎年師走の慌ただしい時期にラジオから流れてくるたびにホッとします。そのイメージが強いせいかアイルランド伝統音楽というと寒い季節を連想してしまい、年末年始のぐっと冷え込む時期に温かい部屋の中で聴きたくなるのです。

そんなアイルランドの音楽を楽しめるアルバムとして最もおすすめしたいのが、この「Irish Heart Beat」です。哀愁のある独特のメロディを聴くと一瞬でアイルランドの大地へ降り立ったような気分になります。ヴァン・モリソンのソウルフルな歌声とチーフタンズのトラディショナルな演奏のバランスが絶妙で聴けば聴くほど好きになっていきます。20歳の頃から20年聴き続けている愛聴盤です。

 

Eiichi Ohtaki / Go! Go! Niagara1976年)

2018年の最後に嬉しいニュースが飛び込んできました。それは心の師匠である大瀧詠一さんが1975年にスタートした趣味の音楽だけをかけまくるという伝説のラジオ番組「ゴーゴーナイアガラ」再放送開始のニュースです。1223日から20193月末まで毎週日曜深夜1時放送ということで、すでに1回目は終えていますが、久しぶりに聴けた肉声に感無量です。5年前の1230日に突然亡くなってしまい、あの時は年の最後に大変落ち込みました。生前から冗談なのか本気なのかわからない言動や音楽が面白く、毎年正月に放送される山下達郎さんとのラジオでの新春放談はまるで漫才を聞いているかのようで楽しかったです。

当時訃報が伝えられた時、初めは「リンゴを喉に詰まらせたのが原因」というこれまた大瀧さんらしい冗談のような話だったので現実を受け入れるのに時間がかかりました。代表作「A LONG VACATION」が1981年の321日に発売されて以降、シングル、アルバム等の発売日がいつも321日(321の数字が並ぶ日)でしたので、亡くなった日が20131230日というのもなんだか冗談みたいな話で信じられませんでした。今回のラジオの再放送開始日も1223日、やはり321の数字が並ぶ日でした。ここまでくると本当はいまでもどこかでニヤニヤしているのではないかとさえ思えてしまします。ともかく今年は年末にビッグなプレゼントをもらいましたので、またどんな冗談が聴けるのかと楽しみにしているところです。

以上年末年始にオススメの3枚を紹介させていただきました。

今年も1年間お付き合いいただきましてありがとうございました。みなさま、お体にお気をつけてよい年末年始をお過ごしくださいませ。

来年2019年もどうぞよろしくお願いいたします。

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