【#0052】MINERVA (ミネルバ)について 2

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※こちらは2009年4月に更新されたアーカイブ記事です。
記事内に掲載されているアイテム、及び発売予告などの記述に関しましては過去の記事となりますので現在はお取扱いを行っていなかったり、また既に完売となっているものもございますこと、予めご了承下さいませ。

 

イタリア産の革、「ミネルバ」についてその2は、この革の歴史と特徴についてです。

 

自然に風合いが変わっていくのは、木も石も革も同じで、使っていくほど表情は変わっていきます。ミネルバという革も、驚くほど風合いが変わっていきます。上の写真はミネルバ・リスシオ(Minerva Liscio)のグリージオという色ですが、革チップの上半分と下半分とでは、色・風合いが、かなり異なります。  

 

バダッラシー・カルロ社は、もともとイタリア古来の伝統的な革鞣し技法である、ヴァケッタ(Vacchetta)製法を研究していた先代が、その製法を現代に蘇らせたことで有名なタンナーです。(その製法のルーツは中世まで遡り、一部では8世紀頃から始まったとも言われています。)

 

効率優先の為、現在の革の多くは合成油・魚油を使い、機械化の導入をたどる一方ですが、バダッラシー・カルロ社の場合、時代に逆行するかのように、伝統的な革作りを貫いています。

 

化学薬品では無く、植物性のタンニンを用い時間をかけて鞣された革に、家畜牛のすね骨や無蹄足を煮沸して採取した、純度の高い所謂「牛脚油」で、時間をかけながら、ゆっくりと革に加脂していくそうです。油が浸透しにくいので、とても時間と手間がかかる作業ですが、その代わりにオイルが抜けにくく、使い込んだ時の色艶の上がり方が大変綺麗で、美しくエイジングされるのが特徴です。

 

手作業の工程がいくつもあり、とにかく時間と手間がかかるので、当然コストもかかるそうです。(杉丸太の場合も、枝打ちを何回も繰り返し、節の無い真っ直ぐな木に育てた後、外皮を取り去って白木丸太にし、砂を使って手で揉み込むように磨き上げ、時間をかけ乾燥して仕上げます。良いものを作るには、この、人の手による作業というのが、今も昔も変わらずに必要なのでしょう。)

 

バダッラシー・カルロ社では色々な革を作っていますが、その中でも個人的に「銘革」と呼びたくなるのがミネルバです。

スムースの状態をミネルバ・リスシオ、それにシュリンク加工を施したものがミネルバ・ボックスになります。(リスシオの方はC.O.U.でもパターンオーダーや一部製品の中で取り扱っていますが、その味わい深さ・熟成の具合は万年筆の専門店・FULLHALTERさんのホームページにとても詳しく載っていますので、必見です。)下の写真は、ミネルバ・リスシオのナポリという色で作ったパスポートケースのサンプルです。元々は黄色でしたが、2年ぐらい使用するとこのような色・艶になります。

 

内側は元の色に近い、黄色っぽい色です。

 

ミネルバ・リスシオもミネルバ・ボックスも共通の印象として、手で持ったときの感触が、オイル分のせいか、とてもしっとりとしています。初めはどちらかというとマットなので光沢はありません。これが使うほどに色が深くなっていき、どんどん艶が上がっていくので変化の仕方がとても劇的です。

 

エイジングを好まれる革好きの方でしたら、ご満足いただけると思います。

 

 

続きます。

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