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イングリッシュブライドルシリーズについてのお話 6

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イングリッシュブライドルレザーはアメリカ・ウィケット&クレイグ社(Wickett&Craig) が製造するタンニン鞣しのブライドルレザーで、WILDSWANSでは今年の6月に新たに定番シリーズの素材として採用されました。

イングリッシュブライドルは「ブライドルレザー」という名称ながらも少し特徴的な皮革で、一般的なブライドルレザーとは見た目から質感に至るまで毛色の異なる素材です。

 

 

例えばブライドルレザーの代名詞とも言うようなブルーム(表面に浮き出た粉状のロウ成分)はこの皮革には見られません。

これは熱したローラーによってロウ成分を皮革内部に閉じ込める処理が行われているためですが、皮革内部にしっかりとロウ成分を留めることで、皮革の耐久性を高めています。

 

イングリッシュブライドルレザーはウィケット&クレイグ社を代表する皮革ですので、厳選された最高クラスのグレードの原皮が割り当てられています。

放牧によって逞しく育ったアンガス牛は脂肪が少なく、皮は5mm以上にもなる厚みで、高密度で引き締まった繊維質によって耐久性の高い皮革が出来上がります。

 

 

上質な原皮から作られるイングリッシュブライドルレザーはしなやかながらも適度なコシや粘りを残しており、一般的なブライドルレザーに見られるギン面の割れも起こりにくいという特徴があります。

とは言え尖ったものに当たれば傷は付きますし、他のブライドルレザー同様に水濡れによってブクや染みが発生することもあります。

言うまでもなくこの辺りはタンニン鞣しのスムースレザーにはしばしば見られるような特性ですが、同時にタンニン鞣しであるからこその迫力のある経年変化もこの素材の魅力です。

 

 

イングリッシュブライドルレザーのアイテムは社内でも何点か経年変化のサンプルとしてスタッフが使用中です。

 

 

 

これらはイングリッシュブライドルレザーのバーガンディを使用したアイテムで、いずれも4~5ヶ月程使用されています。

 

 

左の新品に対し、右側が実際に使用しているサンプルです。

少し皮革が馴染んで丸みを帯び、初めのマットな質感から徐々に光沢が出てきたため、色味の印象も少し違って見えます。

明るい色味は暗い色味と比べて、傷や染みなどが目立ちやすい傾向にありますが、それらも 含めどっしりとした迫力のある表情に感じられます。

 

 

こちらはネイビーの製品になり、使用期間は先程と同様に5カ月程度です。

 

 

ネイビーも同様に左側の新品状態のものに対し、経年によって皮革表面に深みが出て参りました。

もちろんお使いになる方のご使用環境によって変化は千差万別ですので、アイテムごとの経年変化によって様々な表情を見ることが出来ます。

 

今回ご覧頂いたアイテムについても、今後の変化が非常に興味深いところです。

ある程度の期間を置いて改めてご紹介をさせて頂きますので、どうぞお楽しみに。

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