【#0199】革のむら染めについて 1

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※こちらは2009年12月に更新されたアーカイブ記事です。
記事内に掲載されているアイテム、及び発売予告などの記述に関しましては過去の記事となりますので現在はお取扱いを行っていなかったり、また既に完売となっているものもございますこと、予めご了承下さいませ。

 

 Berlutiのスーリエに施されている、染色技法についてです。

 

 

 靴がお好きな方でしたらご存知でしょうが、フランスのシューズブランドでBerluti(ベルルッティ)というブランドがあります。創始者はイタリアの方ですが、1895年に創立され、拠点をフランスに移し変え、現在は4代目になります。

 このBerlutiで有名なのが、様々な色を塗り重ねて深い奥行きと美しさを出すパティーヌ(Patine)と呼ばれる染色技法です。薄く塗り重ねられた色合いは大変美しく、絵画的でもあり、今でも様々な人々を魅了し続けています。(上の写真では全然お伝え出来ていないのですが、本当はとても複雑な色合いです。)

 パティーヌという言葉のまんまの意味は青錆になってしまうのですが、クリエイティブな世界では「古色にする」という意味で使われます。これは新しいままの姿よりは、古風な雰囲気に変えて楽しむという意味合いで使われます。

 靴好きの方は、パティーヌと聞くと必ずBerlutiを思い浮かべるかと思いますが、パティーヌと呼ばれる表現自体は靴以外の創作においても比較的ポピュラーな加工です。

 家具などでもアンティーク調なモノに見せる時はパティーヌ加工を施します。真新しい物よりも、スーっと部屋の中へ自然に馴染むので好まれたりします。その他、絵画の額装などでも重厚さや貫禄を出す為に古色や古ツヤを使って風合いを上げることをパティーヌ加工と呼びます。こうすると額の中の絵が一段と格調高くなります。またアール・ヌーボーを代表するガラス工芸家のエミール・ガレも、ガラスを錆び色に濁らせたり曇らせたりする技法のパチネ(パティーヌ)で有名です。(←何故かガレの場合はパチネと呼びますが。)

 そう考えるとヨーロッパ(特にフランス)では「侘びを愛でる」感覚が強いのかも知れません。日本人でも好きな方は多いかも知れませんが、パティーヌ加工の場合は更に言うと、本当に古くはないけれど「新品なのにアンティーク風」という、1つの表現手段として好むのかも知れません。あくまでも推測ですが。

 その最たる例が件のBerlutiだと思います。Berlutiではただ古風に見えるモノだけではなく、鮮やかな紫色や、発色の良いグリーンを大胆に使った色の靴もあり、先鋭的な面も強いのが特徴です。紳士靴ではありますが、4代目が女性の方というのも大きな理由です。

 

 

 これはパティーヌ加工を施す前の状態です。何故か物足りなく感じるから不思議です。

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